飴とお煎餅

飴と御煎餅のエピソード

工場の生産管理の時、協力会社さんと毎月、納期、品質等の定
期会議をやっていました。
ご家族でやっておられるある協力会社さんに行くと、帰り際に
必ずそこの社長のお母さんが飴やらお煎餅を、私のポケットに
押し込んでくれました。

その協力会社さんはお母さん、長男、次男の事実上3人で経営
し、長男と次男の2人が作業すると言う工場でした。

海外に多くの会社が進出した為、国内の電力が不足する事は無く
なりました。その為、新しい変電所や発電所の建設がない時代と
なっていました。
当然、営業からの手配は減る一方で、我々の部もコストダウンや
在庫削減で四苦八苦していました。

この協力会社さんへも発注が減り、定例会議をしても数十分で
終わってしまうのです。
でも、もう少し注文を増やして下さいとは一度も言われません
でした。
我々が協力会社さんへの発注をいろいろ調整して来た結果と承
知していたのでしょう。
私は、本当につらかった。
我々の部は、それから10年後、他の部門と一緒なりました。
単独では、利益の確保が難しくなったと言うのが理由と聞い
ています。

会議が終わって帰る時に、いつもお二人のお母さんが飴やら煎餅を私の
ポケットに押し込んでくれました。

その後も会社は操業していると聞いています。
今もお三人は元気でしょうか、お仕事如何でしょうか。

度々、休日操業して戴きまして本当にありがとうございました。
エピソードと言うには、あまりにも私にとっては重い思い出
になりました。

次は、仕事のエピソード工場編/カイロの御利益 です。