売掛金の管理

売掛金管理の仕方

長期に未回収の売掛金が残っていて、何れは誰かがキレイに
してくれるだろうけど、まぁ、私が作った滞留ではないから
いいけど、それに売掛金管理は経理の仕事だから・・・。
この様に思っている営業マンは多いのでは。

長期滞留債権と言う売掛金の未回収が残っていると、つい、
流されてしまい、いい加減な管理をしてしまい、再度、少し
づつ滞留が増えて行きます。
そこで、先ず、売掛金管理を徹底してやりましょう。

売掛金管理は回収条件から

大体、殆どの場合、回収条件を一覧表に書き出す事が出来ませ
ん。
病人が医者に行くと悪いところを指摘されるのを嫌がるのと同
じです。
下記に、手順を書き出しました。

  1. 回収条件の一覧表作り
    1. 新規取引書に書かれた回収条件が現在と違っている
      事は良くあり得ます。
      現状から推察して大体は分かるものですが、分からな
      かったら、みっともないですが、お客様へ確認しましょう。

  2. 管理方法を確立
    1. 先ず、お客様のお支払、売掛金明細の確認
      1. 長期滞留は、売掛金明細で別管理にしてあるか、
        それとも、他の残と一緒に表記されているか
      2. 毎月、誰がどの様に確認しているか。
        金額の明細は分かっているのか。
        明細が分かっている場合、消し込みは1点毎に付け
        合わせて消し込んでいるか。
        古い順に消し込んでいるか。
      3. 回収金額の明細が分からない場合、消し込みの方法
        はどうしているのか、古い順に消し込んでいるか。

    2. 毎月、必ず売掛金管理会議
      1. 消し込んだ結果を営業内で、又は経理と営業で確認
        会議を開く事。
        適正な回収が出来ている時も、会議は必要。適正で
        ある事の確認は当然。
      2. 回収遅れがある場合、経理とお客さまの経理とで
        打ち合わせする事があるが、私はこれは反対して
        いる。
        営業がやるべきである。経理は単なる業務としてや
        るので回収責任はありません。

    3. 残高確認書の扱い
      1. 残高確認の差異分析の結果は、上記の売掛金管理
        会議で経理から発表すべき。
        差異が不明の場合、営業が対応すべき。

営業担当者の引き継ぎは、要注意

新旧の担当者と営業責任者、経理責任者が同席の上で、未回収
の有無、長期滞留の有無を確認する。

不正防止の意味もあり、必ず開催する事。

長期滞留債権の売掛金管理

売掛金の回収遅れは、一度、きれいに整理すると、以後の回
収チェックは随分と楽になります。

特に、長期滞留債権があると、消し込みも雑になります。
早い段階で処理しましょう。
 

回収するか、処理するかのどちらか

営業に付きものの売掛金の回収では、かなり整理しました。
売掛金は、当たり前ですが「回収するか,取り消し処理するか」
どちらかです。
基本的に、古い売掛金である長期滞留債権の支払いをお客様へ
請求するのは、会社としての判断とすべきです。
  
不明の古い滞留金は、個人が抱えて悩んでいても何も解決しま
せん。 
組織で判断しましょう。

回収責任は、100%営業

回収責任は、経理と思っている人がいますが、トンデモありま
せん。
100%営業責任です。
経理責任等と思っている営業に限って、焦げ付きを発生させる
でしょう。
 
営業引き継ぎ、営業表彰の際、売掛金管理がキチンとされてい
るか否か、必ずチェックが必要です。
 

事前準備

作業は、次の書類を用意してから、始めましょう。 

  • 回収条件の再確認
  • 残高確認書の写し
  • 各月の売掛金明細書、支払明細書
  • 各月の回収金額一覧
     

長期滞留債権の確認作業

  • 現在から過去に遡って調査する。
  • 消し込みは、明細一対一で行い、ドンブリ勘定でやらない。
  • お客様に遡って請求するか否かは、会社としての方針を出
    す事。
    お客様が会計年度を締め切った後への遡っての支払要請は、
    大迷惑で、先方購買部門の担当者のミスになり得る。
  • 回収不可能と考えた滞留金は、きちんとした調査である事
    を社内に説明し、経理上処置する。
     

営業表彰

会社によっては、営業担当の表彰を啓蒙の意味で定例化してい
ます。
単に売上高や新規拡販だけでなく、売掛金管理も評価対象にし
てほしい。
もっと言えば、売掛金管理が優秀賞の対象になって、表彰され
る社員があってもおかしくない。

次は、私のサラリーマン時代/工場 です。