売掛金管理の仕方
長期に未回収の売掛金が残っていて、何れは誰かがキレイに
してくれるだろうけど、まぁ、私が作った滞留ではないから
いいけど、それに売掛金管理は経理の仕事だから・・・。
この様に思っている営業マンは多いのでは。
長期滞留債権と言う売掛金の未回収が残っていると、つい、
流されてしまい、いい加減な管理をしてしまい、再度、少し
づつ滞留が増えて行きます。
そこで、先ず、売掛金管理を徹底してやりましょう。
売掛金管理は回収条件から
大体、殆どの場合、回収条件を一覧表に書き出す事が出来ませ
ん。
病人が医者に行くと悪いところを指摘されるのを嫌がるのと同
じです。
下記に、手順を書き出しました。
- 回収条件の一覧表作り
- 新規取引書に書かれた回収条件が現在と違っている
事は良くあり得ます。
現状から推察して大体は分かるものですが、分からな
かったら、みっともないですが、お客様へ確認しましょう。
- 新規取引書に書かれた回収条件が現在と違っている
- 管理方法を確立
- 先ず、お客様のお支払、売掛金明細の確認
- 長期滞留は、売掛金明細で別管理にしてあるか、
それとも、他の残と一緒に表記されているか - 毎月、誰がどの様に確認しているか。
金額の明細は分かっているのか。
明細が分かっている場合、消し込みは1点毎に付け
合わせて消し込んでいるか。
古い順に消し込んでいるか。 - 回収金額の明細が分からない場合、消し込みの方法
はどうしているのか、古い順に消し込んでいるか。
- 長期滞留は、売掛金明細で別管理にしてあるか、
- 毎月、必ず売掛金管理会議
- 消し込んだ結果を営業内で、又は経理と営業で確認
会議を開く事。
適正な回収が出来ている時も、会議は必要。適正で
ある事の確認は当然。 - 回収遅れがある場合、経理とお客さまの経理とで
打ち合わせする事があるが、私はこれは反対して
いる。
営業がやるべきである。経理は単なる業務としてや
るので回収責任はありません。
- 消し込んだ結果を営業内で、又は経理と営業で確認
- 残高確認書の扱い
- 残高確認の差異分析の結果は、上記の売掛金管理
会議で経理から発表すべき。
差異が不明の場合、営業が対応すべき。
- 残高確認の差異分析の結果は、上記の売掛金管理
- 先ず、お客様のお支払、売掛金明細の確認
営業担当者の引き継ぎは、要注意
新旧の担当者と営業責任者、経理責任者が同席の上で、未回収
の有無、長期滞留の有無を確認する。
不正防止の意味もあり、必ず開催する事。
長期滞留債権の売掛金管理
売掛金の回収遅れは、一度、きれいに整理すると、以後の回
収チェックは随分と楽になります。
特に、長期滞留債権があると、消し込みも雑になります。
早い段階で処理しましょう。
回収するか、処理するかのどちらか
営業に付きものの売掛金の回収では、かなり整理しました。
売掛金は、当たり前ですが「回収するか,取り消し処理するか」
どちらかです。
基本的に、古い売掛金である長期滞留債権の支払いをお客様へ
請求するのは、会社としての判断とすべきです。
不明の古い滞留金は、個人が抱えて悩んでいても何も解決しま
せん。
組織で判断しましょう。
回収責任は、100%営業
回収責任は、経理と思っている人がいますが、トンデモありま
せん。
100%営業責任です。
経理責任等と思っている営業に限って、焦げ付きを発生させる
でしょう。
営業引き継ぎ、営業表彰の際、売掛金管理がキチンとされてい
るか否か、必ずチェックが必要です。
事前準備
作業は、次の書類を用意してから、始めましょう。
- 回収条件の再確認
- 残高確認書の写し
- 各月の売掛金明細書、支払明細書
- 各月の回収金額一覧
長期滞留債権の確認作業
- 現在から過去に遡って調査する。
- 消し込みは、明細一対一で行い、ドンブリ勘定でやらない。
- お客様に遡って請求するか否かは、会社としての方針を出
す事。
お客様が会計年度を締め切った後への遡っての支払要請は、
大迷惑で、先方購買部門の担当者のミスになり得る。 - 回収不可能と考えた滞留金は、きちんとした調査である事
を社内に説明し、経理上処置する。
営業表彰
会社によっては、営業担当の表彰を啓蒙の意味で定例化してい
ます。
単に売上高や新規拡販だけでなく、売掛金管理も評価対象にし
てほしい。
もっと言えば、売掛金管理が優秀賞の対象になって、表彰され
る社員があってもおかしくない。
次は、私のサラリーマン時代/工場 です。