物流営業とビジネスモデル

物流営業の物流ビジネスモデル

物流は製造業と違い商品が目に見えないサービス業なので、先
ず、自社の物流ビジネスモデルを決めてから、物流営業を始める
のが良いでしょう。
物流ビジネスモデルが決まれば、次に何をすれば良いか想定し易
くなります。
又、ターゲットとするお客様をイメージ出来る様になります。

特に、庸車で物流営業をしていると、自分達のビジネスモデル
を決める必要性を感じなくなります。受注したいものが無くな
って来ます。
その結果、同業からの下請け営業になってしまいます。

先ず、小さなモデルから実現してみましょう。

物流営業の物流センターモデルによる拡販

物流センタービジネスモデルでは倉庫の目的を決めることから始
めましょう。
そのモデルでは、倉庫はどの目的で使われるかです。

  • 単なる保管用の倉庫とする
  • 自社で物流網を構築する時のハブにする
  • 特定のお客さま向けの門前倉庫
    等々です。
     

営業倉庫の申請登録済み倉庫にする事

保管業務は、自社で土地を借りて倉庫を建てる場合も、倉庫
業者さんから倉庫を借りる場合も、必ず「営業倉庫の申請登録」
の倉庫にして下さい。

保管業務を受注しない場合は、殆どあり得ません。
詳しくは営業倉庫の注意点をご覧ください。

次に、具体的な倉庫の選定基準を説明します。

倉庫の選定基準

倉庫は場所と費用だけではありません。
目的を決めてから、倉庫を選んで下さい。

  • 場所、何を保管するか
  • どこから運び込むか、どこへ運ぶか
  • 高速は使うのか、下道か
  • 夜間も作業するのか否か
  • 豪雨、台風水没のリスク
  • ゲート幅
  • 梁までの高さ、ラックは何段か
  • 平屋か、ニ課建てか
  • 耐荷重
  • プラットフォームの要不要、その高さ
  • 賃貸なら費用はいくらか
    等、かなり広範囲にわたっていますので、完璧な条件の倉庫
    はなかなかありません。

最優先目的に従って決定して下さい。

物流営業の輸配送ビジネスモデル

定期便による共同配送を提案するビジネスモデルです。
自社便にせよ庸車にせよ、走行頻度の高い便の空きスペース
を利用して運営します。

  1. 拡販対象
    1. 発地近くの企業へ共同配送を提案
    2. 着地近くの企業へ帰り便の提案
    3. 自社荷物と売り込み先の荷物との相性(重量/容積勝ち)
      を検討

  2. スペース
    1. 頻度、曜日、スペース広さを限定して、共同配送の契約
  3. リスク
    1. 定期走行敏は仕立て便の可能性あり、価格に織り込む事。
       
      何れは、ハブ&スポークの構築へトライしたいです。
       

物流営業の帰り便ビジネスモデル

  1. 拡販対象
    1. お届け先地域の企業
  2. 提案内容
    1. 帰り便の個別提案
    2. お客さまと組んで、お客様のお届け先との共同配送
  3. 値引き想定
    1. 帰り便で仕事が出来る様になる為、現在のお客様から協力
      に対する値引き要請があるかも。
      こちらから、初めに提案するのが好ましい。

物流営業は月報で信頼獲得

毎月、そのお客様にどの様な物流を提供したか月報を提出し
ます。
一見、いろいろ問い詰められるのでは、と心配されるでしょ
うが、長い目で見れば、お客様の信頼を得られ拡販に繋がり
ます。

その場合、必ずお客様を巻き込んだ物流改善提案をして、物
流費のコストダウンは、お客様との共同作業との認識を徹底す
る事、成果は、勿論、両社で均等分けです。

  • 月報内容の代表例
    • 指標、実績の提示改善提案による今月の効果額
    • 今月の改善提案内容
    • 今月の合言葉
    • 今月の安全活動等

物流営業が提供する品質

提供する品質をどの様に高めて差別化するべきか、これは大変
重要です。サービス業は、我々の行動そのものが商品の場合が
多いです。
輸配送ならば届ければ良いのではありません。

品質を書き出してみました。

  • トラックの運転手の態度
  • 運転席の状態
  • 物流センター内の構内作業中の態度
  • 荷扱いの仕方
  • 服装の躾
  • 挨拶の仕方
    等、正に通常の仕事をしている態度も商品の品質です。

是非、高品質サービス(=商品)を提供しましょう。

次は、物流センター運営です。