物流センター運営

物流センター運営

 
物流センターの運営は、業務範囲が広い苦労がある半面、事業
拡大と顧客との一体化が可能になります。
その為、3PLで物流センターを運営する注意点を説明します。

通常、保管業務は必須なので、必ず「営業倉庫の申請登録」が
必要です。法律上、営業倉庫と言う呼称はなく、正式には「倉
庫業法で登録受理された倉庫」です。
 
以下は、「営業倉庫」「営業倉庫業者」で表現して行きます。

物流センタービジネスの拡大チャンス

  1. 単に輸配送しているだけでは新規拡販は難しい
    1. 物流センター=営業倉庫を運営していると保管、構内
      作業、輸配送と範囲が広がるので、事業自体が大きくなり、
      横展開のチャンスも増えます。
    2. 更には、一度、荷物を預かると特別な事情が無い限り、
      毎年、継続になる可能性も大きくなります。

  2. 自社で物流網構築
    物流センター運営を始めると、物流のビジネスモデルの内容
    が、ガラリと変わります。

    1. 営業倉庫の運営による構内作業、品質検査業務、ミル
      クランの運営、カンバンによるJIT納入等、お客様の製造
      工程の一端を担うことになります。
    2. 一方、自社の物流網を確立すると、集貨、荷揃い、定
      期便の運航、積み直し、配送、集貨と荷を集めるチャン
      スが大きく膨らみます。
      出来れば、顧客の生産管理とのインラインでのセンターから
      の出荷指示を受けられるような受注システムの開発も必要に
      なるでしょう。

  3. 国際物流への跳躍
    海外事業の意味をくれぐれも勘違いしないで下さい。
    日本国内でやっている事業を海外でもする事が、物流会社
    とっての海外事業です。
    是非、お客さんが海外進出する前に拠点を開き、日系企業が
    進出して来るのを片っぱしから囲い込んで下さい。

先行者利益は大きいぞ!

業務委託契約で顧客と一体化

契約範囲部分は100%任されこちら側の管理体制下になり
ます。
構内作業と括って言いますが、出荷検査業務が含まれる事
が多く、お客様の工程の一部を担う事になります。
 
一方、 これはお客様から信頼されていないと検査を委託され
る事は無く、一般の構内作業の時よりも完成度の高い管理体
制が求められます。
この結果、事業の継続の可能性が高くなります。
新しい倉庫でも、又、お声がかかる事が期待できます。

物流センター運営は、自社で倉庫を持っていなくても倉庫業
者さんへ業務委託の形でお客さんの要求に対応できます。

業務委託は、通常に行われていますが、請負と同じ様に労働
者保護が強く求められるので、くれぐれも「偽装請負」にな
らぬ様に注意が必要です。
業務委託の注意事項は、物流センターの業務委託をご参
照下さい。