理念浸透の進め方

企業理念浸透の進め方は、トップの共有化から

先ず、社長、経営陣で企業理念の意味を共有化しなければ
いけません。

皆、それぞれ言う事が違っていてはいけません。
細部まで決める必要はありませんが、理解度がバラバラ、
意味の受け取りもバラバラでは社員に混乱が起こります。
会社として目指すのですから、本質的なところの理解の共有
化は、絶対に必要です。

勿論、細部まで全く同じである様では、これも又、いけま
せん。
個性が無いと言う事以上に強制的な会社になる可能性がありま
す。

説明文作成と共有化

企業理念の文章は一般的で、尚且つ、かたい表現です
これを先ず分かり易い文章に変えましょう。言わば、説明文を
作る様にすれば、理解も進み一段と分かり易くなります。

企業理念にはいろいろな言葉が出て来ます。
代表的にはこれでしょう。

  • 明るい職場
  • 自由闊達な社風
  • 積極的な事業展開
  • 個性を磨いて  等々です。

これらの言葉は耳障りが良いですし、特に、否定される様な事
もありません。
しかし、現実的にどの様な状態か分かりにくいですね。

社長の解釈がオリジナル

先ず、分かり易くて想像し易い文章に変える必要があります。
その際、社長の解釈が重要です。
社長の解釈は、その時の企業理念のオリジナルとしなければ
いけません。
社長が交代すれば、解釈は変わっても良いと考えます。

これを社長と経営陣で共有化して下さい。社長と経営陣の考え
が共有化されれば次のステップに進めます。

理念は日常の場面でのあるべき姿

上記の平易な文章に基づき、日々の活動の場面でどの様な状態
であることが望まれるのかを書き出しましょう。

  • 部会ではどの様な状態が望まれるのか
  • 経営会議ではどの様に発言すべきか
  • 営業会議の議論はどうしたら良いか
  • 積極的な事業展開とはどの様な行動か
    • 成果だけを求めていないか? 何をやるか、どうやるか等、
      一切を任せると言いながら、成果が出ないと怒る等は、良く
      ある話です
  • 工場の改善活動はどうしたら望ましいか
  • 上位指示と担当者の積極性

これらを徹底してトップと経営陣で議論して行きましょう。
くれぐれも、部下に任せてたたき台を作らせる事は絶対にし
てはいけません。

有名無実の社内ルールチェック

社内ですでにルール化されているにも拘わらず、慣行されて
いない場合も多いです。
特に、職場の雰囲気を活動的に、又、個人の活動の自由度を
上げる等のルールは意外となおざりにされている場合は多い
です。
この場合は、上司が励行に無関心の場合が殆どです。
例を書き出しました。

  • ノーネクタイの実施は、トップは実施しているか、経営
    陣はどうか

    • 全社で守られていない場合は、トップが守っていない場合
      が殆どです
  • フレックスの実施は?
    • フレックスをして朝礼の重要性を強調したりしたら、
      フレックスは普及しませんよ。

これらも企業理念浸透を進める時に、ポイントになります。
トップが励行しなければ、表面的な事だけしか変わりません。

初めの1年間は、経営陣が分担して率先

具体的に書き出した事を社内で浸透させねばなりません。
その為に、各項目別に責任の役員を決めます。部長ではだめ
です。
役員でなければなりません。
会社の風土を変えるのですから、経営陣が自ら変わる必要が
あるからです。

又、場を盛り上げる為にある程度の部長クラス、課長クラス
の協力者も必要です。

毎月の経営会議での報告

毎月、自分の担当項目について、実施した結果を報告します。
協力者に報告させてはいけません。
そうしていると、結局、役員は見守る立場になり、会社は変
わりません。

自分で報告するには、嫌でも自分でやってみないと、本当の
実感を持って報告出来ないからです。

これを1年続けると、会社は変わり始めます。

成長する会社への合流

成長する企業とは」で、会社を変革する手法として、3つ
上げました。
顧客対応社員の動機付け社員の行動力向上です。

これらの施策とこの企業理念浸透を並行して進めている事が
重要です。
これにより企業理念浸透が実現する環境が社内に揃います。

次は、成長する企業とはです。