給料は上がらなかった

海外勤務のエピソード~給料は上がらなかった

シンガポール時代、本社からエライ役員の方が来るとの事で、
ローカルの人にプレゼンをしてもらった事がありました。
 
事前にチェックし、ここで棒グラフを入れて、ここで数表で説
明して、初めに結論と概略を話して等と、本社の人向きに手を
加えて一緒に作成しました。

当日、その通りにプレゼンが上手く行き役員の方もローカルの
人を盛んに褒めてプレゼンは、大成功となりました。
 
すると、翌朝、そのローカルの人が私の部屋に来て、いきなり
給料を上げて下さいとの話が出ました。
私は、一瞬、何の事だか分からずキョトンとしていたところ、
昨日、プレゼンで本社の役員に褒められたからとの事でした。

どう答えたか覚えていませんが、断った事、絶句して直ぐには
返事出来なかった事だけは覚えています。
 
一般的に、ASEANの人は上昇意識が強く、とにかく収入を上げ
たい意欲は並大抵ではありません。

日本に商品の勉強の為に出張し、工場研修して帰ってくる
と退職したいとか言いだします。
この経験が自分の価値を上げたとして、他社への就職の条件を
有利に見せる為に付け加えるのです。

勿論、全くの男女平等、年功序列なし、担当者同士の引き継ぎ
無し等の厳しさは絶えずあります。
突然の解雇もあり得ます。

日本人にはない逞しさですね。

海外勤務で、一番驚いた瞬間でした。

次は、仕事のエピソード海外編/冬のノーネクはエライ です。