工場

在庫削減の方法と工場

在庫削減は、工場では必ず必須事項として取り上げられます。
しかし、いきなり悪さ加減を出す目的で無茶をしては、いけま
せん。
下記が、私からの経験上のアドバイスです。

  1. 場の体力にあった削減目標で運営するのが、望まし
    いです。
    在庫削減目標を在庫ゼロにして、無理矢理目指すのは、
    関心しません。

  2. 市場戦略の短納期をそのまま工程管理に持ち込むのは、
    最悪です。

  3. 業務をする人の負担だけが増える削減は、全く無意味
    です。
    ルールを作ってオープンにし、先ずそれを守り、それ
    から更に少しづつ改善して行く手順としましょう。

受注品の分類

  1. 先ず、商品を完成品在庫か否かを決める。
    1. 特に、重要な事は、積極的に拡販を狙う戦略商品
      は在庫を持ち、市場での競争力を少しでも高める
      必要がある。
      先ず、ここを見失うと、トンでもない事になる。

  2. その前提で、次に材料と仕掛品の区分けをする。
    1. 区分けは在庫品と非在庫品に分ける。

  3. 在庫品は「戦略資産」とし、上限を決めて在庫を
    持つ。
    又、数回/年の小ロット受注品で、受注ロットが最小
    製造ロットを下回る場合でも、重要顧客からの受注は
    対応が必要。
    この場合に備え、最小ロットで見越し製造を行う。

  4. 非在庫品は「通常資産」とし、営業手配により製造に
    着手する。

一覧表にまとめると次の様になります。

種別 在庫有無 定義
手配品 在庫なし 受注の都度生産する
戦略的在庫品 在庫あり 短納期で優位を狙う売込商品
対応的在庫品 在庫あり 消極的な最小ロット製造

  
以上が、在庫削減の為の資産分類です。
これは、適宜、見直しが必要ですが、必ず、個人がやるので
は無く、組織として判断して下さい。
                

在庫数量の算出

  • 全資産は、予算数量をベースとして受注納期から算出。
     
  • 非予算化商品は、営業情報から推測して算出。
     
  • これらの算出は、営業戦略との一致が必要の為、必ず、
    営業と共に決定する事。
     
  • 在庫数量は、先ずは、決めた数量で運営する。
    その後、修正も必要。
      

在庫削減の運営ルール明確化

  • 上記の運営条件は、担当者にその決定、運営を任せては
    いけない。
    製造部門長と営業部門が合意の上、決定し、そのルールに
    より運営される必要がある。
     
  • 毎月、実績数値を把握して、トレンドの把握が必要。
  • 在庫数量、及び3種類の対象品は状況に応じて変更が
    必要。 

くれぐれも、在庫削減で業務の担当者が苦しむ事がない様に
お願いします。

次は、私のサラリーマン時代/企画管理 です。